Top Decksの拙訳です。誤訳の指摘etc.なんでも遠慮なくコメントしてください。

デッキリストは元記事を参照してください。
Top Decks - Roundup
http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/td/128
※赤字は修正ではなく見やすくするための色づけです。

今週は、MagicTheGathering.comで更新された、残り3つのPTQの結果を見ていきたい。全体としての今シーズンと同じく、それぞれ異なるタイプのデッキがPTQで勝っているし、多種多様なデッキタイプがトップ8に残っていて...フェアリーは全体で最も人気で活躍してるアーキタイプであるのには変わりなかった。

それでは勝ち組からチェックして、その後で、少なくとも今シーズンはまだ検討していない新しいデッキや変わったデッキを見ていこう。

フェアリー

Andrew Hanson’s Faeries
Extended -- 1st Place -- PTQ Atlanta for PT Nagoya
(デッキリスト略)

こんな事言っても信じないだろうが、「フェアリー」はただのよくある旧フェアリーではない。私達が知っているエクステンデッドにおけるこのデッキは、《苦花/Bitterblossom》や《謎めいた命令/Cryptic Command》といった核となるカードへの隷属的な固執があるにも関わらず、非常にカスタマイズしやすい。例えば、Hansonのフェアリーは対コントロールやコンボを意識して調整されているように思われる。彼の土地はメインに26枚、サイドボードに1枚。土地構成に関して、彼はメインに2枚、サイドに1枚の《地盤の際/Tectonic Edge》を入れている。フェアリーのクリーチャー構成は多岐にわたるが...Andrewはクロック兼妨害手段としてコンボやコントロールデッキに対して強い《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》を3枚にしている。

彼が弄った箇所以外は、超脅威な《苦花/Bitterblossom》と《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》、最上級の青い呪文である《謎めいた命令/Cryptic Command》、《マナ漏出/Mana Leak》、そして《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》...といった全ての定番カードを彼は採用している。Andrewは4枚確定の《思考囲い/Thoughtseize》に《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》を、《見栄え損ない/Disfigure》に《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》への解答でもある《闇の掌握/Grasp of Darkness》を補足している。

2枚の《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》と3枚の《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk》というサイドの非フェアリークリーチャーコンビで彼のデッキはかなり攻撃的になる。ビートダウン対するとても良い作戦だ。


Scapeshit Omens

Nassim Ketita’s Green-Blue Scapeshift Omens
Extended -- 1st Place -- PTQ Ontario for PT Nagoya
(デッキリスト略)

GPアトランタ優勝のJason Fordが使用したデッキがとても有名な、緑青《風景の変容/Scapeshift》/《虹色の前兆/Prismatic Omen》デッキだ。

このデッキは《山/Mountain》が1枚だけなのにもかかわらず、《虹色の前兆/Prismatic Omen》で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》のスイッチを入れるデッキである。

フォーマットに存在する他のヴァラクートデッキとは異なり、緑青はヴァラクートのダメージで勝つ手段として《虹色の前兆/Prismatic Omen》のみを必要とする。そういうデッキなので、他のデッキを使用するプレイヤー達は《虹色の前兆/Prismatic Omen》を処理できるカードをメインデッキやサイドボードの一部に採用し始めている。
つまりこういったカード達だ:
《幻触落とし/Deglamer》 - 《帰化/Naturalize》の類似カードで《虹色の前兆/Prismatic Omen》をライブラリーの彼方へと追いやるが、最も興奮するのは《風景の変容/Scapeshift》がスタックに乗ってるときに使うとき。《虹色の前兆/Prismatic Omen》を処理する際、(特に対《戦争門/Wargate》系デッキで)本質的に《幻触落とし/Deglamer》は《帰化/Naturalize》よりもちょっとだけ劣るが、対《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》デッキではとても優れている。ジャンドのサイドボードで最もよく見かける。
《夢への委託/Consign to Dream》 - 何でも...対象にできる《ブーメラン/Boomerang》。まあまあのテンポカードだが、赤または緑のパーマネントを相手にしたときは《Time Walk》みたいになる。《風景の変容/Scapeshift》がスタックにある際に《夢への委託/Consign to Dream》をプレイすると、《虹色の前兆/Prismatic Omen》を対戦相手のライブラリの一番上に「ただ」載せる代わりに、ライブラリーの彼方に葬り去ることを相手に強いる。《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》が複数枚戦場にあると-《虹色の前兆/Prismatic Omen》と同様に-簡単に大量ダメージを叩き出すことができるので、対戦相手にカードをライブラリに入れてシャッフルを強いる方が、ただカードの無駄遣いを強いるよりも遥かに望ましい。フェアリーのサイドで最もよく見かける。
《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》 - A fine bringer of beatdown. 脅威として申し分なく、《悪斬の天使/Baneslayer Angel》といった単騎のアタッカーの相棒としても申し分ないし、超低コストだからメインで使用するべき。ナヤカラーの《獣相のシャーマン/Fauna Shaman》デッキでほぼ常に採用されていて、緑白Caw-whateverみたいなデッキのメインでも採用されている。

臨時ニュース:少なくともミラディン包囲戦が環境を変えるまで、緑青Scapeshift Omensはメタられる側になるでしょう。

Red Deck Wins

Boin’s Red Deck Wins
Extended -- 1st Place -- PTQ Magic Online for PT Nagoya
(デッキリスト略)

レッドデッキは...赤いデッキだ。超有能な攻撃クリーチャーと、同様に、ブロッカーを叩き潰し対戦相手を再起不能にするより良いバーンスペル。このBoinバージョンの特徴はこうだ:

8枚のフェッチランド - 赤単に《乾燥台地/Arid Mesa》と《沸騰する小湖/Scalding Tarn》が入っていることに一部のプレイヤーは当惑する。攻撃時に《板金鎧の土百足/Plated Geopede》をパンプするためにフェッチを利用するのと、対戦相手のターンでも《焼尽の猛火/Searing Blaze》のスイッチを入れっぱなしにする。
・4枚の《ぐらつく峰/Teetering Peaks》 - 特にたくさんの速攻クリーチャーがいればとても効果的。
《斑点の殴打者/Stigma Lasher》!「貴様はライフを得られない」

赤マナを供給する(または赤マナを供給する土地を)土地が100%を占めてるのにも関わらず、Boinのデッキは、《復讐の亜神/Demigod of Revenge》へ向けてマナを伸ばしていくのではなく、全て軽いカードにする方を選択している。サイドボード内の最大の奇策は《壊滅的な召喚/Devastating Summons》+《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》コンボだ。このコンボは偶に3ターンキルを作り出すことができる。こんな感じだ:

1ターン目:《山/Mountain》、《ゴブリンの先達/Goblin Guide》(対戦相手の残りライフ18)
2ターン目:《山/Mountain》、《板金鎧の土百足/Plated Geopede》(残り16)
3ターン目:《乾燥台地/Arid Mesa》で《山/Mountain》をフェッチして、赤2マナ浮かせつつ《壊滅的な召喚/Devastating Summons》で《山/Mountain》3枚全てを生贄に捧げ、《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》を出す。《ゴブリンの先達/Goblin Guide》(3/2)、《板金鎧の土百足/Plated Geopede》(6/5)、《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》(2/1)、そして2体のエレメンタル(4/3と4/3)で...相手は死ぬ!


Blightning Beatdown

Mike Alfano’s Blightning Beatdown
Extended -- Top 8 -- PTQ Ontario for PT Nagoya
(デッキリスト略)

オーッ、見てごらん!《荒廃稲妻/Blightning》だ!

エクステンデッドのマナ基盤はとても偉大だ。見てのとおり、Alfanoはマナ基盤を損なうことなく《荒廃稲妻/Blightning》用に黒を足している。《荒廃稲妻/Blightning》は標準的な赤いデッキのほとんどのカードよりも強力なカードだ。

加えて、彼は黒を追加することで利用可能になった魅力的なカードを多くサイドボードに採用している。

《呪詛術士/Anathemancer》 - 《呪詛術士/Anathemancer》は、エクステンデッドに存在する様々な種類のデッキ、特に4色コントロールや基本土地がとても少ないジャンド系の様なデッキに対してとても受けが広い。このカードを3ターン目に出す事もできるし、さらに衝撃力を出すために(そして、場合に応じて)《マナ漏出/Mana Leak》をケアできる終盤まで待つこともできる。《呪詛術士/Anathemancer》は凶暴で少しも避けることはできない。ファッティをブロックして、後で再利用することもできる。コントロールデッキは《呪詛術士/Anathemancer》の蘇生をカウンターすることもできない。
《死の印/Deathmark》と《破滅の刃/Doom Blade》 - 赤いデッキの昔からの敵は白ウィニーデッキだ。《コーの火歩き/Kor Firewalker》とその一団は《稲妻/Lightning Bolt》を不要牌にするし、赤いブロッカーを突破する。同様に(現在ポピュラーなビッグナヤデッキのような)緑のファッティデッキも同じ問題を招く。そういうデッキは攻撃が速く、《稲妻/Lightning Bolt》では処理できない《長毛のソクター/Woolly Thoctar》や《悪斬の天使/Baneslayer Angel》といった脅威を出してくる。《死の印/Deathmark》と《破滅の刃/Doom Blade》を加えることで、そういった赤の敵と戦うための幅広い-そしてマナ効率の良い-選択肢を赤いデッキに授けてくれるのだ。
《思考の大出血/Thought Hemorrhage》 - 赤いデッキは大抵コンボに弱い。普通のデッキと比較すると高速デッキだが、3,4ターン目に勝てるデッキと比較すると必然的に低速デッキとなる。《思考の大出血/Thought Hemorrhage》を解決することで、完璧に勝つというコンボデッキの特性に揺さぶりを掛け、しばしば争う余地なく、高速のgoldfish killとなる。2色目の色を追加することで奪い取った一つのボーナスだ。

Naya Valakut Ramp

Kyle Duncan’s Naya Valakut Ramp
Extended -- 2nd Place -- PTQ Atlanta for PT Nagoya
(デッキリスト略)

Duncanのデッキは、既に存在するアーキタイプに色を加えて改良するという第2の典型的な例であり、このデッキでは白を足している。

白はKyleに何をもたらしたのか?
《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》 - フォーマットに存在する高クオリティなクリーチャーの一つである《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》は、Duncanに追加の《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle》を掘り当てる力を与え、同様に、《虹色の前兆/Prismatic Omen》が稼働する前の数ターン、場に影響を与える強力なカードとしてDuncanが送り出す事もできるようになった。
《流刑への道/Path to Exile》 - 優れた軽量防衛呪文であるだけでなく、《流刑への道/Path to Exile》は13番目の加速呪文だ。致死の《風景の変容/Scapeshift》を撃つ準備として、いざという時にはPathを自分のクリーチャーに撃つことも可能だ。
・サイドボードカード(《審判の日/Day of Judgment》と《神聖なる埋葬/Hallowed Burial》) - Duncanはコントロール側に就くことで、クリーチャーデッキに対してゆっくりと行動することができる。彼は除去を使って時間を稼ぎながら整然とターン進行を行い、致死ダメージのお膳立てができるまで時間を引き延ばすことが可能になる。

このデッキは4枚の《虹色の前兆/Prismatic Omen》を採用しているが、Kyleの9枚の《山/Mountain》を考慮すると、彼のデッキに《虹色の前兆/Prismatic Omen》はまったく必要ない(が、特に《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》との相性は、申し分ない)。


Green-White Tokens

Jon Boutin’s Green-White Tokens
Extended -- Top 8 -- PTQ Ontario for PT Nagoya
(デッキリスト略)

「ダブルスタンダード」なエクステンデッドデッキの多くが、インスピレーションを過去(そして赤緑Valakut Rampの場合は今)のスタンダードデッキから得ている。Boutinの緑白トークンデッキは、約2年前に最有力だった戦略を連想させるが、最近の素晴らしいカード達が色を添えている。

基本的なゲームプランはこうだ:緑白トークンデッキは《風立ての高地/Windbrisk Heights》を起動しようと努める(緑白Hideawayによく似ている)が、タダ《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》や《エメリアの盾、イオナ/Iona, Shield of Emeria》を狙うのではなく、堅固で一貫したビートダウンにより重きを置いている。タダ《黄金のたてがみのアジャニ/Ajani Goldmane》や《萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liege》ですら、(土地2枚を充てるという)マナの消費量の点でまだ結構有利だと思うが、実際はオマケカードなのだ。

《貴族の教主/Noble Hierarch》から《幽体の行列/Spectral Procession》に繋げて、さらにトークンを追加して6体で攻撃することもできる。《踏み荒らし/Overrun》で素早く致死ダメージを叩き出したり、プレインズウォーカーを使ってパワー勝負や、《クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage》で《虹色の前兆/Prismatic Omen》やクソ花を破壊することもできる。

この緑白トークンデッキは理にかなったサイドカードを多数使用しているー《不屈の随員/Dauntless Escort》は自分の群れに対するコントロールデッキの駆除作業を止めることができるし、《静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence》はエルフやMythic Conscriptionデッキ全てを「沈黙」させることができる。フェアリーに対するたくさんのカード(《大貂皮鹿/Great Sable Stag》、《雲打ち/Cloudthresher》、《耳障りな反応/Guttural Response》!)はすべてサイドボーディングする、本当に。

(《謎めいた命令/Cryptic Command》を打ち消したときは「ガターボール(Gutterball)」と言うのを忘れずに)。

緑白トークンは意外にも素早く、フォーマットに存在する他の上位デッキに合わせた豊富な戦略を用いて多才な攻撃を行うデッキである。
(The White-Green Tokens poses a surprisingly quick and versatile attack deck with lots of ways to interact with the other top decks in the format without playing the usual suspects.)

つまり、かかってこいってことだ。
(In sum, come get some.)

...でも来週は、ちょっと早めに見に来てね。


(後略:PTパリを考慮して来週は木曜ではなくて水曜日にTop Decksを更新するとのこと。)




今日のあれこれ
believe it or not
信じようが信じまいが
こんなことを言っても信じないだろうが
as the case may be
ケース・バイ・ケースで
to a degree
とても
A fine bringer of beatdown
どう訳せばいいか分からず。bringerを辞書で調べると「持ってくる人」...
Just another bonus Bogarted by bringing on that second color.
Bogartedはなぜ大文字なのか。
The White-Green Tokens poses a surprisingly quick and versatile attack deck with lots of ways to interact with the other top decks in the format without playing the usual suspects.
playing the usual supectsがどう訳せばいいか分からず、はしょりました。
in sum
つまり、要約すれば
come get some.
in sumの後だと考えると、「かかってこい」でないような気も。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索